【音楽コラム】フットボールとポップミュージック その2

皆さん長らくお待たせいたしました。大好評?コラム「フットボールとポップミュージック」第2回でございます。前回はフットボールの母国イングランドについて書きましたが、今回のテーマは「日本」です‼︎

【VAMOS! NIPPON】
日本代表チャントの定番。渋谷のスクランブル交差点で兄ちゃん達が♪おーにぃっぽー♪と歌いながらハイタッチをしている光景で一般にも有名になりました。正確にはバモ!ニッポンと歌っています。バモはスペイン語で「さあ行こう」といった意味ですね。
原曲は80年代に活躍したカナダのシンセポップグループMen Without Hats「Pop Goes The World

 この曲はアルゼンチンを中心に世界中のスタジアムで歌われています。名門リーベル・プレートのチャントは迫力が違います。

 

【Jリーグチャント】
Jリーグでも各チーム様々なチャントが歌われています。その中でもおとえん的に興味をそそられるものをいくつかご紹介します。

東京ラプソディ(FC東京)
ご存知昭和の懐メロ、藤山一郎の名曲もスタジアムで歌うと東京を讃えるチャントに。勝っている時に歌うと最高に気持ちいい‼︎


アイシテルニイガタ(アルビレックス新潟)
ユニコーンの失恋ソング「I'm A Loser」ですが力強いメロディーとチーム愛を歌った歌詞がスタジアムを盛り上げます。
しかし…新潟がこのチャントの応援歌CDへの収録の許可を申請したところ広島出身の奥田民生からNGが出たとか…。


イージュー☆ライダー(サンフレッチェ広島)
こちらは民生さんの地元広島のチャントです。


柏から世界へ(柏レイソル)
NHKみんなのうたでおなじみ、財津和夫作詞作曲「切手のないおくりもの」も勇ましいチャントに。
クラブW杯を目指して戦うアジア・チャンピオンズ・リーグの試合限定で歌われます。毎週のJリーグで上位に入りACLを勝ち抜くと世界との真剣勝負が待っています。


中央線(松本山雅)
今季J1に昇格した松本山雅は地域密着というJリーグの理念を最も具現化しているクラブです。選手入場時にマフラーを振り回しスタジアム全体で歌うこのチャントは圧巻です。


THE BOOMの原曲は切ないバラードですが、これをチャントにしようと思った人のセンスが凄い!
故郷を後にして上京している人も、仕事を終えて毎週末中央線特急に飛び乗り松本のスタジアムへ。地元の誇りを胸に選手を奮い立たせるためにこのチャントを歌うんだ…
なんてメッセージを勝手に妄想して胸が熱くなります。

 

【Jリーグ好きの有名人】
多くの有名人にもJリーグの特定のチームのファンと公言している人は多くいます。その中でも「ガチ」で有名な人をご紹介します。
桐谷美玲→ジェフユナイテッド市原・千葉
指原莉乃→大分トリニータ
小嶋陽菜→浦和レッズ
大杉漣→徳島ヴォルティス
谷原章介→町田ゼルビア
小宮山悟→柏レイソル(2011年J1昇格即優勝時「自分が野球で優勝した時よりもうれしい」と語っています)(笑)


そして、元THEE MICHELLE GUN ELEPHANTのチバユウスケはステージにFC東京のユニフォームで登場しチャントを歌い出すほどの熱狂的サポ。なんとチバはTHE MIDWEST VIKINGSという覆面バンドを結成し非公式ながら応援ソングを作ってしまいました。


【スタンディング・センダイ】
最後にホロリとくる話を。
ベガルタ仙台は氣志團の2003年発売の「スウィンギン・ニッポン」をチャントとして歌っていました。
2011年東日本大震災が発生し、氣志團は日本に元気を与えたいと「スタンディング・ニッポン」として再レコーディングし無料配信しました。さらにベガルタ仙台のチャントとして歌われている事を知っていた綾小路翔は、そのチャント歌詞をそのままに別バージョン「スタンディング・センダイ」として配信しました。
この逆カバーは非公式でしたがサポーターからの大反響がありベガルタ側からスタジアムでのパフォーマンスを正式にオファー。


チャントといういわば替え歌から始まった熱いコラボに感動です。

サポーターは12人目の選手と呼ばれます。応援の熱がスタジアム全体を包み込み選手の背中を押します。その一体感はテレビでは味わえない感覚です。最初は比較的ゆっくり見られるバックスタンドの真ん中辺りからでも良いでしょう。手拍子だけでも構いません。ぜひスタジアムで興奮を味わってください!(R.I)